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Basiliskとライセンス生産契約を締結 国内に新プラントを計画
會澤高圧 HAのほかモルタル系補修材MR3を製造へ 新たな量産方法で生産リードタイムの大幅削減目指す
會澤高圧コンクリート(本社苫小牧市、社長:會澤祥弘)は、1月14日、オランダのデルフト工科大学発(TU Delft)のバイオベンチャー、バジリスク・コントラクティング(Basilisk Contracting BV、本社デルフト市)と、バクテリアを用いた自己治癒コンクリート材料の、日本におけるライセンス生産契約を締結いたしました。
これまで当社は、2017年4月にバジリスク社と締結した独占販売契約に基づき、オランダから自己治癒材を輸入し、土木系のコンクリート構造体を中心に試験施工等を続けてまいりました。
この結果、①自己治癒材を適正に処方したコンクリートに十分なクラックの自己修復能力が認められる ②自己治癒材の製法を改善することで生産性を大幅に高められる余地がある ③国内生産に切り替えることでコスト的にも高い競争力を発揮できる――と判断、国内に製造プラントを新設することを計画し、従来の輸入から国内生産に切り替えて、自己治癒材料事業を本格展開することといたしました。
バジリスク社は、生コン製造時に使用する自己治癒材料(商品名:Basilisk HA)のほかに、同技術を応用した塗布型の補修材(Basilisk ER7)、モルタル系の補修材(BasiliskMR3)を商品化しています。
当社は、今回のライセンス生産契約に基づき、第一号プラントを関東圏あるいは道央圏に設置、4月をメドにHAとMR3の生産を開始いたします。本テクノロジーの開発者であるデルフト工科大学のヘンドリック・ヨンカース准教授が培養したバクテリア群と、バクテリアの餌となるポリ乳酸を特殊なミキサーで精密に攪拌し、コンクリート中の強アルカリ下においても、目標とするバクテリアの生存率を維持できるよう、製法そのものを改良する予定です。
今回の契約にあたり、オランダのバジリスク本社から、営業担当取締役のバート・ファンデル氏、並びに輸出兼事業開発担当マネジャーのアレックス・ライダー氏が来日。札幌にあるアイザワ技術研究所において、會澤祥弘 代表取締役との間で、契約書を取り交わしました。
會澤社長は、「自己治癒コンクリート技術の普及は、当社の未来戦略の基軸。本日は、国内生産への第一歩を踏み出す重要な一里塚になった」とのコメントを発表しました。
一方、バジリスク社は、「日本のパートナーである會澤高圧コンクリートと新たな生産ライセンスを締結し、1月はバジリスクにとって非常に重要な月になった。日本で生産されるHA並びにMR3は、まったく新しい生産方式が採用される。リードタイムの短縮とさらに持続可能な納品サイクルを実現できる」とコメントしています。
以上